当て逃げ対策として有効なドラレコの駐車監視の録画モードについて

こんにちは!ドライブレコーダー専門家で「車とカー用品の研究室 LaBoon!!」編集長の鈴木朝臣です。

ドライブレコーダーの駐車監視は当て逃げ対策として注目されていますが、実は駐車監視の録画方式はメーカーや製品によって様々な仕様があり、場合によっては当て逃げの加害者を特定する事が困難になる恐れがあるケースもあります。

せっかく駐車監視をしていたのに、加害車両のナンバーが映らずに警察に操作して貰えなかった、と言うような悲しい出来事を可能な限り避ける為に、この記事では当て逃げ対策に有効な駐車監視の録画方式と、その方式を採用しているおすすめドラレコについて解説します。

当て逃げが映る録画方式

ドライブレコーダーの駐車監視には、細かく見て行くと主に以下の5つの録画方式があります。

  1. 常時録画
  2. タイムラプス(コマ数を落とした常時録画)
  3. 衝撃検知(後録画)
  4. 衝撃検知(前後録画)
  5. 動体検知

ナンバーを捉えられない可能性が最も高い方式

このうちの3.衝撃検知(後録画)については、原則としては衝突の際の衝撃が加わった数秒後からの録画開始となりますので、衝突の瞬間が映りません。

また、衝突後に数十秒~1分程度の一定時間を録画する事から、衝突の角度や位置によっては加害車両のナンバーを捉えられる確率が最も低くなります。

当て逃げ被害の発生時には、必ずしも自車の正面から相手の車がバックで下がって来るとは限りませんので、横方向の微妙な位置でしかナンバーが映らない事があります。

また、ナンバープレートへの光の反射加減でナンバーが読み取りにくくなる事もありますので、衝突前から衝突後の一定時間の状況を録画する方式の方が、ナンバーを捉えられる可能性が高くなります。

常時録画が最も安心だが

駐車監視の中には、1.常時録画のように、駐車中も走行時と同様に常に録画を行い続けるモードを採用した製品もありますが、この方式では録画ファイルの容量が大きくなる為、長時間の駐車監視を行った場合には古いデータが上書きされて消えてしまいます。

そこで常時録画の録画ファイルの容量を節約する為に採用されているのが、録画ファイルのコマ数を落として常時録画を行うタイムラプスモードです。

一般的なドラレコの常時録画モードでは、1秒間に25~30コマ(fps)の静止画を撮影してそれを繋ぎ合わせて動画を生成しますが、タイムラプスモードではこのコマ数を1~15コマ(fps)程度に落とします。

ただし、1秒1コマでは撮影間隔が長過ぎて、衝撃の大きさによっては当たったか当たっていないか微妙な判定をする事が困難になるケースも考えられますので、1秒5コマの5fps程度の撮影が可能な製品が最もバランスに優れていると言えるでしょう。

このモードがサポートされているおすすめドラレコはVANTRUEの「N5」「N4 Pro」になります。

実機レビューVANTRUE「N5」の評価

これらの製品は3カメラ以上の構成となっている為、当て逃げだけでなく横方向からのドアパンチやイタズラ対策としても高い証拠能力を発揮出来るでしょう。

ただし、消費電力もそこそこ大きくなる為、バッテリーの劣化を防ぎたい場合には外部バッテリーとの併用がおすすめです。

【検証】ドラレコの駐車監視でバッテリーの寿命はどれくらい縮むのか? 

性能で選ぶドラレコ駐車監視用バッテリーならiCELL

衝撃検知(前後録画)

これ以外の録画方式には、衝撃検知(前後録画)、動体検知があります。

衝撃検知(前後録画)は、初めにダメ出しした(後録画)とは異なり、衝突前の数十秒と衝突後の数十秒を録画する方式です。

この方式では、駐車中にはmicroSDカードではなく、内蔵メモリに一時データを書き込みながら、衝撃を検知した時だけ衝撃前の時間帯のものも含めて、メモリのデータをmicroSDカードに保存する仕組みです。

衝撃を受けた前後のシーンだけに限定して録画しますので、問題のシーンの上書きを防止する事が可能です。

ただし、イタズラやドアパンチなどの小さな衝撃は検知しない可能性もありますし、3カメラ以上のタイムラプスモード対応機種には証拠を捉える能力は劣ります。

当て逃げ限定の対策と言う事であれば、コムテックやケンウッドの以下の製品がこの録画モードをサポートしている代表機種となります。

実機レビュー「ZDR035」の評価 

実機レビュー 「DRV-MR570/575C」 

ただし、常に内蔵メモリに一時データを書き込んでいる関係上、消費電力もそこそこ大きくなる為、バッテリーの劣化を防ぎたい場合には外部バッテリーとの併用がおすすめです。

【検証】ドラレコの駐車監視でバッテリーの寿命はどれくらい縮むのか? 

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動体検知

動体検知モードは、動きを検知した時だけ録画する方式で、従前から多くのドラレコの駐車監視モードとして採用されている機能です。

衝撃検知(前後録画)と比べると、小さな衝撃の当て逃げやドアパンチ、イタズラ対策などにも有効ですが、加害車両がスピードが乗った状態でぶつかり、そのまま逃げ去った場合には衝突の瞬間やナンバーが映らない可能性がありますし、製品によっては周囲の環境に影響されて動体を検知出来ない恐れもあります。

このような事情から、タイムラプスモードよりは証拠を捉える能力に劣る方式と考えられます。

このモードがサポートされているおすすめドラレコはVANTRUEの「N5」「N4 Pro」になります。

実機レビューVANTRUE「N5」の評価
実機レビュー「N4 Pro」の評価

これらの製品は3カメラ以上の構成となっている為、当て逃げだけでなく横方向からのドアパンチやイタズラ対策としても高い証拠能力を発揮出来るでしょう。

ただし、消費電力もそこそこ大きくなる為、バッテリーの劣化を防ぎたい場合には外部バッテリーとの併用がおすすめです。

【検証】ドラレコの駐車監視でバッテリーの寿命はどれくらい縮むのか? 

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