タイムラプスによる駐車監視が可能なおすすめドライブレコーダー

こんにちは!ドライブレコーダー専門家で「車とカー用品の研究室 LaBoon!!」編集長の鈴木朝臣です。

ドライブレコーダーの駐車監視モードのうち、証拠を押さえる観点から私が最もおすすめしているのが、1秒辺りの録画コマ数を抑えてmicroSDカードに保存される録画データの容量を節約しつつ、駐車中にも切れ目なくを行う事が可能な3fps(1秒3コマ以上)のタイムラプスモードをサポートしている製品群です。

今回はタイムラプスモードによる駐車監視を実装しているおすすめドラレコについてご質問を頂きましたので、ドラレコのタイムラプスモードの使い道と、おすすめドライブレコーダーについていくつかご紹介します。

ドラレコのタイムラプスモードとは?

一般的なドライブレコーダーは、1秒間に30回程度の静止画を撮影してそれを繋ぎ合わせて動画ファイルを生成しています。

つまりは秒間30コマの動画と言う事になるのですが、この1秒辺りのコマ数をフレームレートと呼び、fpsと言う単位で表現されます。

例えば一般的なドライブレコーダーの秒間30コマであれば「フレームレートは30fpsである」と言った具合です。(厳密には日本では27~29fpsが多い)

タイムラプスは、本来はカメラ全般において星空や風景の長時間の撮影をする際に使われる事が多い撮影方式ですが、ドラレコの場合にはmicroSDの容量の節約の為に駐車監視モードで使われています。

確実性が高い駐車監視の録画方式は?

ドライブレコーダーの駐車監視モードには、従前から以下の4つの録画方式があります。

  • 常時録画
  • 衝撃検知録画
  • 動体検知録画
  • タイムラプス

最も確実なのは常時録画モードだが

当て逃げに遭った際の衝撃でドラレコが動作しないリスクを考えると、当て逃げの衝突やイタズラの瞬間を確実に捉えるのに向いているのは、やはり走行時と同様の常時録画による駐車監視です。

ただし、この常時録画はデータサイズが大きい為、録画データを保存するmicroSDカードの容量を圧迫します。

カードの容量が不足すると古い映像は上書きで消えてしまいますので、長時間の駐車監視には向いていません。

 

これを考慮してコムテックなどの一部のドラレコでは、駐車監視中に常時録画を行いつつ、当て逃げなどの衝撃を検知した際には、衝撃録画データを上書き不能なイベント扱いにする方式が採用されています。

しかしながら、これは小さい衝撃を検知出来ない可能性がありますので、ドアパンチやイタズラ対策としてはあまり有効ではありません。

動体検知モードもまずまず使える

その一方で、当て逃げ・イタズラ対策のいずれにも有効であり、同時にmicroSDカードの録画領域も節約できるのが動体検知モードです。

従って通常の場合には、当て逃げ・イタズラ対策を想定した駐車監視には動体検知モードをおすすめしたいところですが、この動体検知にも弱点があります。

それはドアパンチ対策として車内側から横方向を撮影する場合に、動体を検知する事が出来ない可能性がある点です。

3カメラ以上のドライブレコーダーの中には、一つの筐体の前後にカメラが付いた製品もありますが、これらの製品は車内側のカメラでサイドガラスを通して車外を撮影する事も可能です。

このような製品の中には駐車監視用に動体検知モードを備えているものもありますが、状況によっては窓ガラスを通しての車外の動きは検知出来ない事があり、ドアパンチを捉える上での確実性は高くはありません。

また、当て逃げの被害に遭った際に、加害車両がスピードが出た状態で衝突し、そのまま逃走されるようなシチュエーションや、自転車による当て逃げの場合、動体検知では検知されない、または検知が間に合わない可能性も考えられます。

ドアパンチ対策にはタイムラプスモードが確実でバランスが良い

ここで注目したいのが、切れ目なく常に録画を行うタイムラプスモードです。

ただし、1fpsのフレームレートではドアパンチの瞬間を確実に捉えるには心許ないので、3fps~5fps程度までフレームレートを上げて撮影したいところです。

3fpsなら1秒に0.33秒に1回、5fpsなら0.2秒に1回のシャッター回数になりますので、1fpsに比べると確実性が増します。

3fps以上のタイムラプスモードに対応しているドライブレコーダー

次にドアパンチやイタズラ対策として、これらの証拠を捉えるのに有効な3fps以上のタイムラプス撮影に対応し、なおかつサイドガラスから横方向の車外も撮影できるドライブレコーダーについていくつかご紹介します。

VANTRUE「N5」

VANTRUEは日本での展開実績が7年以上になろうかと言う、中国の大手ドラレコ専門メーカーですが、「N5」は同社の最新のフラッグシップモデルに当たるWiFi対応の4カメラモデルです。

4カメラ録画による従来モデルの死角をカバーした、現行のドラレコとしては最も高性能な製品となります。

本製品はフロント筐体の前後とリア用の筐体の前後に、500万画素・200万画素・200万画素・200万画素のカメラを搭載し、2.5K/フルHD/フルHD/フルHDの4カメラによる全方位の録画を行います。

フロントカメラでは2.5Kの高解像度録画を行いますので、ナンバー認識精度が非常に高い上、動画の明るさを自在に調整できるPCのVANTRUEビュワーを使って再生する事で、従来のドラレコの明るさの限界値を余裕で振り切る明るさを実現しています。

駐車監視の録画方式は次の4つから選択する事が可能です。

・衝撃検知
・動体検知
・低ビットレート録画
・タイムラプス(1fps/5fps/10fps/15fps)

なお、ドアパンチ対策が目的であれば、動体検知では小さい動きに反応しなかったり、反応が遅れてしまう事がありますので、5fpsのタイムラプスモードでの運用をおすすめします。

また、駐車監視の際の消費電力がドラレコとしてはかなり大きい7.5W程度になりますので、他の製品を使うよりもバッテリーへの負荷が大きくなります。

従って長時間の駐車監視は、外部バッテリーと合わせて運用しなければ、バッテリーの寿命を極端に縮める恐れがあります。

実機レビューVANTRUE「N5」の評価  

VANTRUE「N5」の駐車監視の使い方とおすすめ設定について解説 

VANTRUE「N4 Pro」

VANTRUEの「N4 Pro」は、前述の「N5」の一つ下のクラスのWiFi対応3カメラモデルです。

本機のカメラ数は「N5」と比べて一つ少なく、横方向の撮影能力では「N5」に劣るものの、フロントカメラに4KのSONYのSTARVIS 2センサーを搭載しており、フロントカメラのナンバー認識精度、ダイナミックレンジの広さ、明るさと言う面では、他の製品に対して大きなアドバンテージを持っています。

従って3カメラ現行の3カメラモデルの中では最もおすすめ出来る製品の一つと言えますが、4カメラの「N5」の方が横方向の視野角の広さで勝っていますので、特に条件を設けなければ「N5」、次点で「N4 Pro」のおすすめ順位となります。

駐車監視の録画方式は「N5」と同様に次の4つから選択する事が可能です。

・衝撃検知
・動体検知
・低ビットレート録画
・タイムラプス(1fps/5fps/10fps/15fps)

なお、ドアパンチ対策が目的であれば、動体検知では小さい動きに反応しなかったり、反応が遅れてしまう事がありますので、5fpsのタイムラプスモードでの運用をおすすめします。

また、駐車監視の際の消費電力がドラレコとしてはかなり大きい7.5W程度になりますので、他の製品を使うよりもバッテリーへの負荷が大きくなります。

従って長時間の駐車監視は、外部バッテリーと合わせて運用しなければ、バッテリーの寿命を極端に縮める恐れがあります。

実機レビューVANTRUE「N4Pro」の評価

VANTRUE「N4 Pro」の駐車監視の使い方とおすすめ設定について解説 

NEOTOKYOミラーカムPro2「MRC-3023」

NEOTOKYOはスマートミラー型ドラレコと、ヘッドアップディスプレイを専門的に展開する日本のメーカーですが、ミラーカムPro2「MRC-3023」は3カメラ録画が可能な、純正ミラーに被せるタイプの同社の最新のフラッグシップモデルです。

本機は過去数年の同社のスマートミラー型ドラレコの中でも最も高画質な上に、3カメラ録画に対応する事で横方向からの衝突やドアパンチ対策にも有効な仕様となっています。

駐車監視の録画方式は次の2つから選択する事が可能です。

・衝撃録画
・タイムラプス(1fps/2fps/5fps)+衝撃録画
このうち、タイムラプスモードでは複数のフレームレートを選択可能で、横方向を撮影する車内カメラも付属しますので、5fpsを選択すればドアパンチの瞬間も撮影出来る可能性が高くなります。

また、駐車監視の際の消費電力がドラレコとしては大き目の6W程度になりますので、他の製品を使うよりもバッテリーへの負荷が大きくなります。

従って長時間の駐車監視は、外部バッテリーと合わせて運用しなければ、バッテリーの寿命を極端に縮める恐れがあります。

実機レビュー ミラーカムPro2「MRC-3023」

VANTRUE「N4 Pro」の駐車監視の使い方とおすすめ設定について解説 

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