ダクション360D「DC4000R」の駐車監視のおすすめ設定について解説

こんにちは!ドライブレコーダー専門家で「車とカー用品の研究室 LaBoon!!」編集長の鈴木朝臣です。

カーメイトの「DC4000R」は、従来の360°ドライブレコーダーのフロントカメラ・リアカメラを追加し、その弱点を悉く克服した現行の最強ドラレコと言える製品です。

ナンバー認識精度も一般的な2カメラドラレコ並みに高く、サイドのドアパンチも映せる上、駐車監視の利便性も高いので、駐車監視を目的に購入を検討されているユーザーが多い事と思います。

そこで今回は「DC4000R」の駐車監視の仕組みと使い方について解説します。

「DC4000R」の駐車監視モードの仕組み

「DC4000R」の駐車監視モードは、エンジンがOFFになると自動で予め設定しておいた録画モードに切り替わるものです。

これが少々ややこしく、こちらの2種類の録画方式を組み合わせたものを選ぶ事になります。

①前後録画:3カメラで最大12時間、5.2fpsで動体検知と衝撃検知の前10秒間+後30秒間の状況を録画
②後録画:360°カメラのみで48時間、5.2fpsで動体検知と衝撃検知の後の2秒後から30秒間の状況を録画

①の前後録画は、走行中の録画モードに近い3.8W程度の電力を常に消費しつつ、内蔵のメモリに3カメラの一定時間分の録画データを展開しながら、動体、または衝撃を検知した時のみ、microSDカードに衝撃前の10秒間と、衝撃後の30秒間の録画データを保存するものです。

②の後録画は、360°カメラ部のみで1.6W程度の電力を常に消費しつつ、内蔵のメモリに360°カメラのみの一定時間分の録画データを展開しながら、動体検知と衝撃検知の後の2秒後から30秒間の状況を録画します。

「DC4000R」の駐車監視モードはこれら①②の組合せを選択する事になります。

①の前後録画のみで可能なタイマー設定:30分/1時間/3時間/6時間/12時間(最大で概ね46Whの電力を消費)
②の後録画のみでのタイマー設定:48時間まで(概ね77Whの電力を消費)
③前後録画+後録画でのタイマー設定:前後録画3時間+後録画24時間(概ね50Whの電力を消費)
④前後録画+後録画でのタイマー設定:前後録画12時間+後録画6時間(概ね56Whの電力を消費)

「DC4000R」の他社製品に対する最大のアドバンテージは、3カメラ録画によるナンバー認識精度の高さと、全方位の状況を両立した点にありますし、360°部分だけでの録画では当て逃げの際のナンバーが読み取れない恐れも出てきます。

従っておすすめは3カメラでの前後録画ですが、このモードは最大でも12時間までしか使えませんのでこの点には注意が必要です。

「DC4000R」の駐車監視モードを使う為に必要な手順

「DC4000R」で駐車監視モードを使用する為には、こちらのOPのの駐車監視用3芯ケーブルが必要です。

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このケーブルを使用する事で、エンジンをOFFにすると自動で駐車監視モードが起動し、エンジンをONにすると駐車監視モードが終了するようになります。

それぞれのケーブルの役割はこちらの通りです。

・黄:ドライブレコーダーの駆動用電流を流す
・青:エンジンのON/OFFを検知する為にACC信号を流す
・黒:車体の金属部分に接続して、バッテリーのマイナス極に電流を戻す

ドライブレコーダー側は駐車中も走行中も常に黄線から電力を貰えるような状態になっており、エンジンに連動する青線の通電状況によって、①走行録画、②駐車監視モード、③シャットダウンの制御を行っているという塩梅です。

3芯ケーブルの取り付け方法

このケーブルの根元はの3色のケーブルに分岐していますが、これをこちらのようなヒューズ電源取り出しケーブルなどを使ってヒューズボックス内のヒューズに接続します。

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・黄色:BATT、常時電源系統のヒューズ
・青:ACC(アクセサリー)系統のヒューズ
・黒:GND、ボディアース(車体の金属剥きだし部分に固定されているボルト)

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このケーブルを使った上で駐車監視の設定をONにしておくと、エンジンのON/OFFに連動して自動で駐車監視に入り、常時録画モードに戻ります。

駐車監視の設定項目

「DC4000R」には、録画方式以外にも駐車監視に関する細かい設定項目があります。

・駐車監視モード:有効/無効

【有効】に設定しておくとエンジンがOFFになると自動で駐車監視モードに移行し、エンジンがONになると駐車監視を終了し、走行時の録画モードに戻ります。

駐車監視の設定を【有効】にしてある場合には、外出先などでエンジンをOFFにすると自動で駐車監視モードに入りますので便利ですが、自宅駐車場で駐車監視をしない場合にはエンジンをOFFにした後に電源ボタンを5秒間長押しして手動でシャットダウンします。

このボタンを押し忘れると自宅駐車場でも延々と駐車監視を行い、無駄にバッテリーを傷める事になります。

その都度電源ボタン長押しによるシャットダウン操作が面倒だ、という方には、こちらの「iZONE」との併用がおすすめです。

「iZONE」に自宅などの駐車監視が必要ない場所を登録しておくと、「DC4000R」の駐車監視の設定がONであっても、その場所ではエンジンをOFFにすると自動的に電源が落ちるようになります。

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・駐車監視衝撃感度:1/2/3

「DC4000R」では駐車監視の際の衝撃感度を3段階で調整する事が出来ます。

ドアパンチなどの小さい衝撃も検知したい場合には、最高感度がおすすめですが、雨や風などであまりにも無駄な検知が多い場合には徐々に感度を落としましょう。

※最高感度でドアパンチを確実に検知出来るという保証はありませんが、動体検知で捉えられる可能性は高いと思います。

・動体検知:有効/無効

動体検知は原則として有効にする事をおすすめします。

降車時非起動時間:1分/5分/10分

こちらは降車時のドアの開閉や動きを検知しないようにする為のタイマー設定です。

録画モード:前録画/後録画/前後3時間+後24時間/前後12時間+後6時間

駐車監視モードの仕組みの項目で説明した録画モードとタイマーの組合せを選択します。

・駐車監視カットオフ電圧:11.8V~12.4V

こちらは車のバッテリーの充電量が減った事で電圧が下がった時に、バッテリー保護の為に強制的に電源をOFFにする機能で、専用ケーブルのディップスイッチで設定します。

通常の場合には11.8V設定でもそうそうバッテリーが上がる事はないですが、車種や環境次第では100%上がらないとは言い切れません。

バッテリーの寿命が気になる方は、12.4Vに設定した方が良いでしょう。

高い電圧でカットオフすると駐車監視時間が短くなるというデメリットもありますので、バッテリーを傷めずに長時間の駐車監視をしたい方は、ドラレコ駐車監視専用の外部バッテリーを検討すると良いでしょう。

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なお、本機では駐車監視を行った後にエンジンをONにすると、駐車監視録画を行った旨のアナウンスを行います。

駐車監視の消費電力

次に「DC4000R」の消費電力ですが、おすすめの駐車監視モード設定である「動体検知+衝撃検知」モードでは3.8W程度でした。

外部電源を使用した駐車監視

ドラレコ専用の急速充電バッテリー「iCELL B12AP」ではこちらのような駆動時間の予測となっています。

型番B12AP
容量153Wh
駆動時間36時間
満充電100分

※これは3.8Wでの理論上の最大駆動時間であり、実際にはドラレコ側の制限でこちらが最大駆動時間になります。

①の前後録画のみで可能なタイマー設定:30分/1時間/3時間/6時間/12時間(最大で概ね46Whの電力を消費)
②の後録画のみでのタイマー設定:48時間まで(概ね77Whの電力を消費)
③前後録画+後録画でのタイマー設定:前後録画3時間+後録画24時間(概ね50Whの電力を消費)
④前後録画+後録画でのタイマー設定:前後録画12時間+後録画6時間(概ね56Whの電力を消費)

ikeep「iCELL B6AP/B12AP」

iCELL(B6AP/B12AP)と「DC4000R」との取り付け方法はこちらの通りです。

※「DC4000R」の駐車監視用ケーブルは一般的なメーカーの製品とは異なり、通常は赤のACC線が青となっていますのでご注意下さい。

iZONEとの接続方法

iZONEとの接続方法は以下の通りです。(iZONE V8の場合、白線が黄線になります)

「iCELL B12AP」、「iZONE」との組合せ

ドラレコ専用バッテリーiCELL(B6AP/B12AP)とiZONEを合わせて使用する場合には、こちらの通りとなります。

※iCELL (B6AP/B12AP)とiZONE V8のケーブルは、コネクタ形状は同じですが配線の並びと太さが異なりますので、誤って使用しないように注意して下さい。

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※2024年10月29日更新:iCELL B12APとの接続方法について追記しました。 こんにちは!ドライブレコーダー専門家でLaBoon!!編集長の鈴木朝臣です。 2021年から正式販売しているiZONEですが、お陰様で2023年12月に

まとめ

以上、「DC4000R」の駐車監視モードの使い方、取り付け・設定方法について解説しました。

「DC4000R」のレビュー本編についてはこちらの記事をご参照下さい。

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